絵解き曼荼羅 一、やすらぎを得たビンバシャラ王
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食事がすんで、ようやく心が落ち着いたビンバシャラ王は、お釈迦さまのいらっしゃるギシャク山に向かって礼拝し、次のようにお願いしました。
「お弟子の目連さまは私の親友でございます。お釈迦さま、どうか慈悲の心で目連さまを私の所にお遣わしになり、八戒を授けて下さいませ」
ビンバシャラ王の心の叫びを知ったお釈迦さまは、すぐに目連さまと富楼那さまを王のもとにお遣わしになりました。
二人のお弟子さまの来られるのがあまりにも早いので、王は台座を降りる間もなく、そのまま合掌して迎えています。
八戒とは、在家の男女が一日一夜に限って守る八つの戒めです。
一 殺生しない
二 物を盗まない
三 みだらなことをしない
四 うそを言わない
五 酒を飲まない
六 派手なことをしない
七 生活を贅沢にしない
八 食べすぎない
八戒を授けられたビンバシャラ王は、今は囚われの身を忘れ、少しの恨みもなく、心清らかになってきました。
このようにしてビンバシャラ王は、イダイケ夫人のすすめる食事によって体力を回復し、目連さまから戒を授けられ、富楼那さまの説法を聴いて心の奥底から安心して、心身ともに苦しみの中にも安らぎを得ることができました。半月以上たって、衰えていくどころか、かえって顔はなごやかになり、喜びに満ちあふれてきたのです。
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