絵解き曼荼羅 一、イダイケ、人々の救いを願う
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イダイケの願いをお聞きになったお釈迦さまは、微笑みながら口から五色の光をお出しになりました。ビンバシャラ王はその光に照らされて、閉じ込められている身ながら、心清らかに悟ることができました。
お釈迦さまはイダイケにおっしやいました。
「イダイケよ。極楽浄土は遠く遠く離れているが、阿弥陀さまはここを去ること遠からず、今まさにここにいらっしやると念いなさい。そしてあなたと未来の迷えるすべての人々のために、今から極楽浄土へ生まれるための話をしよう。
まず、極楽に生まれたいと願う者は、三つのことを心がけて生活しなさい。
一つには、両親を大切にし、年上の人の言うことをよく聞いて、慈しみの心をもって生きているものを殺さないこと。また物を盗んだり、嘘を言ったり、悪口を言わないこと。
二つには、み仏の教えを深く信仰し、きまりを守り、人から尊敬されるような人物を目指すこと。
三つには、心安らかに生活することを心がけ、お経を読み、み仏の教えを人々に広めること。
イダイケよ。この三つを精進しなさい。
そして阿難よ。私が今から話す内容をよく心にとどめ、未来のすべての迷える人々のために説きなさい」
イダイケはお釈迦さまに問いました。
「今、私はお釈迦さまのお力によって極楽浄土を見ることができました。しかしお釈迦さまが亡くなった後、迷える人々は一体どうやって極楽浄土を見たらよいのでしょうか」
イダイケは、今まで自分が救われることばかり考えていましたが、ここで初めて「みんなを救ってほしい」という考えが芽生えてきました。今から、イダイケのみならず、未来の私たちも救われるための説法が始まります。
この絵は、お釈迦さまが、正面に座っている阿難さまに直々に仏の心をおさずけになっている所です。
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