絵解き曼荼羅 三、上の下の往生
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三番目は、上の下の往生の人です。
上の上、上の中、上の下と、この三つの位の人は、みな「大乗仏教」を信仰している人たちです。「大乗仏教」とは、自分の事はさしおき、みんなの事を考え、みんなで仲良く仏の道を歩んでいく、という意味です。自己中心的な考えではなく、「みんなが救われるためにはどうしたらよいだろうか」と仏の道を探し求める人です。
この人は、気が遠くなるような長い年月の間、その答えを求め続け、いつしか観音さまや、地蔵さまと同じように菩薩となって、困っている人を救いに来ます。何よりも、まずは「思うこと」が大事であると私たちに教えているのがこの絵です。
この人が命終わる時、阿弥陀さまが、観音さま・勢至さまやその他の菩薩さま、五百の仏の分身を従えて、この人をお迎えに来て下さいます。観音さまは金蓮華を差し出し、五百の仏の分身は一斉に手を差し伸べます。
ハッと気づくと、いつの間にか自分は金蓮華の上に座っています。蓮華の花びらに包まれて阿弥陀さまの後ろに随い、極楽の池の中に生まれます。一日半経つと華が開き、二十一日後には仏を拝見し、法を聞く事ができます。そして二五一九万七千年経つと菩薩になるのです。
こういう人を、「上の下の往生の人」と言います。
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