絵解き曼荼羅 三、下の上の往生
[登録カテゴリー: 絵説き曼荼羅]
七番目は、下の上の往生の人です。
ここからは「下品」と言って、罪を犯さねば生きていけない人々、まさに私たちのことをあらわした部分です。
この人は、仏さまを馬鹿にはしないけれども、様々の悪いことをしてきた人のことです。絵の中に「魚を料理している人」・「たき火をしている人」・「網で魚を捕っている人」が描かれています。生きている物を殺したり、物を盗んだり、お酒を飲んだりすることは、仏の道を歩んでいく人にとって、絶対にしてはいけないきまりなのです。
その様なことをしてきた人の命が終わる時に、お坊さんがやってきて、お経を読んでくれますが、この人は、死の恐怖や苦しみのために、お経を聞いている心の余裕がありません。
それに気づいたお坊さんは、「合掌して南無阿弥陀仏と称えなさい」と言います。「これなら簡単にできる」と思い、「ナムアミダブツ、ナムアミダブツ…」と称えるうちに、この人は蓮華に乗って極楽の池の中に生まれることができたのです。
これは、南無阿弥陀仏というお念仏が、難しいお経を読むことよりもはるかに優れていて、誰にでも、いつでも、どこでもできることであることをお示しになっているのです。
こういう人を、「下の上の往生の人」と言います。
※「当麻まんだら絵解き」のご購入はこちらよりどうぞ
前へ
次へ
前の画面に戻る
閲覧数:002084
facebook area