絵解き曼荼羅 二、阿弥陀さまのおはたらきを観る
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第十三番目は、「雑想観」です。いよいよ最後の方法です。
お釈迦さまは、西方極楽世界に生まれたいと思う人は、池の水の上に、丈六の阿弥陀さまのお姿を想像しなさいとお教えになりました。丈六とは、一丈六尺を略した言葉で、五メートル弱という身長です。総本山誓願寺のご本尊の阿弥陀さまは、座像の丈六仏です。ご本山へお参りされましたら、是非ともその大きさを実感してみて下さい。丈六という大きさは、極楽世界の仏さまの大きさの象徴です
すでに、第九真身観でもお話ししましたように、阿弥陀さまのお姿は、私たちには想像がつかないほどの大きさですが、この雑想観では、心に想い浮かべやすい大きさの阿弥陀さまと観音さま・勢至さまのお姿をお示し下さっているのです。この弥陀三尊の働きは、これまでにお話しした通りです。念仏する私たちをもれなく救い、西方極楽世界へとお導き下さるのです。
ここでお釈迦さまが、あえて「丈六の阿弥陀さまを想像せよ」とお教えになったのは、阿弥陀さまは、どこか遠くの世界にいらっしゃるのではなく、私たちのすぐ近くにいらっしゃって、私たちの念仏の声にこたえて、すぐにお姿を現わされることを示されたのです。先の華座観では、阿弥陀さまのお座りになる華座だけがあって、阿弥陀さまのお姿が見えませんでしたが、それは、私たちの念仏の声にこたえて、このように、私たちの目の前にお出かけになっていたからなのです。
これが、阿弥陀さま・観音さま・勢至さまのおはたらきを想い浮かべる雑想観です。
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