絵解き曼荼羅 二、阿弥陀さまの華座を観る
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第七番目は、「華座観」です。これまで六つの観のお話を聞いたイダイケ夫人は、だんだんと心の中に阿弥陀さまの極楽浄土のようすが浮かんできました。
お釈迦さまは、更にお告げになりました。
「阿難よ、イダイケよ、よく聞きなさい。今からあなたたちのために悩みや苦しみを取り除くお経を説きましょう。あなたたちはよくこのことを心に刻んで、迷える世の人々に説き広めなさい。」
釈迦さまがそう言い終わると、阿弥陀さまが、観音さまと勢至さまを左右に従え、空中にお立ちになりました。そのお姿は、あまりにまぶしくて見ることができないほどです。イダイケは、お釈迦さまの足を頂くように深くおじぎをして言いました。
「ああ、お釈迦さま。私はあなたさまのお力で阿弥陀さま・観音さま・勢至さまを観ることができました。しかしあなたさまが亡くなった後の未来の人々は、どのようにして阿弥陀さまと二菩薩さまのお姿を観ればよいのでしょうか?」
イダイケは「世の中のすべての人々が救われてほしい」と、まさに仏のこころが芽生えてきました。
お釈迦さまはイダイケにお答えになりました。
「阿弥陀仏を観ようと思うならば、まず七宝の地面の上に蓮華があるのを想い浮かべなさい。その蓮華には無数の花びらがあり、その一つ一つは果てしなく大きく、無数の宝石や光で満ち溢れています。その花びらが仏の国に行き渡って、仏の乗る台になったり、雲になったり、網になったりするのです。あなたたちは、この蓮華の花びらに乗って極楽浄土にやって来るのです。
そして阿難よ。このありがたいお救いは、阿弥陀仏が法蔵菩薩という修行者であった頃に建てられたお誓いによるものです。阿弥陀仏を信じてお救いを求め、この蓮華を想像する者は、数々の罪を滅して必ず極楽浄土に行き生まれることができるのです」。
これが、阿弥陀さまが座られる蓮華を想い浮かべる華座観です。
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