絵解き曼荼羅 四、中央の阿弥陀さま
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まんだらの中央の仏さまは、阿弥陀さまです。この仏さまには、無量光と無量寿という二つの功徳があります。無量光は十二の光を放ち、無量寿には寿命の功徳があります。これをお経の中では、「光明無量」・「寿命無量」と願いを立てられています。
ふつう阿弥陀さまの頭には、盛り上がった赤い玉( 赤肉髻の相)があります。これは、仏さまの悟りの証です。しかし、この当麻まんだらの中央仏には、赤い玉がありません。なぜなら、この阿弥陀さまは、「いつでもでかけるぞ」と待ちかまえながら説法をされているお姿だからです。そして、欲深く、腹を立てては愚痴をこぼす、どうしようもない私たちを救うために来て下さるのです。
仏さまのお姿は、頭と体に五色の光輪があります。胸には、卍印があります。これは大いなる徳の光明を放つ印です。また、右の手のひら、左右の足の裏に輪文の相があります。両手は、どんな難しいことでもお救い下さる印です。
『仏説観無量寿経』では、「無量寿仏」と「阿弥陀仏」と二つの名前が説かれています。「無量寿仏」という時には知慧で、「阿弥陀仏」という時には慈悲で私たちをお救い下さいます。阿弥陀さまの知慧と慈悲をいただく姿こそが、お念仏です。
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