絵解き曼荼羅 四、如意輪観音さま
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極楽では、多くの菩薩さまを連れた阿弥陀さまが、あちらこちらで説法されています。その菩薩さまたちも、それぞれに役割をもって私たちを身守ってくださいます。
中でも、向かって左の宝樹の下に、頭のハゲかかった菩薩さまがいらっしゃいます。これが如意輪観音さまです。
この菩薩さまは、片膝を立て、頬杖をついていらっしゃいます。これは「思惟の印」といって、考えごとをしているお姿です。いったい何を考えておられるのかというと、様々な苦しみを背負う私たちをどうやって救おうかということです。
観音さまは、縁のある者もない者も、すべての人を平等に救おうとなさいます。ですから、苦しんでいる人を見ると、何より悲しまれます。そして、その苦しみを引き受けることを、自らの最上の喜びとされるのです。
しかし、仏教に縁のない人は、観音さまの救いを知らず、苦しみの海に沈んでいきます。如意輪観音さまは、これを悲しみ、どうにかして縁を結ばせようと苦心されます。そのために大層悩まれ、世間の人と同じように、髪の毛が抜け落ちてしまわれたのです。なんと尊いお姿でしょう!
私たちに、わずかでも「阿弥陀さまを信じてお念仏を申し上げよう」という心が起こるのは、ひとえに、如意輪観音さまの深い深いお慈悲のおかげだということを、心に留めておきたいものです。
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