絵解き曼荼羅 四、極楽のお池その一
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極楽浄土のお池の水は、阿弥陀さまの「心水」といい、阿弥陀さまの願いがこもっています。煩悩を洗い清め、私たちを安らかにして下さいます。
このお池の中には、お船が浮かんでいます。このお船は、すべての人たちを平等に極楽に渡して下さる乗り物で、行く手のさまざまな苦難を除いてくれます。
船の上の阿弥陀さまは、このお池で遊ぶ子どもたちに、「童子たちよ、この法衣を着なさい」と勧めて下さいます。
また、池の中の蓮華は、念仏の声を種として開いた蓮華です。観音さまが、念仏する私たちをこの華に乗せて、お池の中に生まれさせて下さいます。
蓮華の茎は、四十八あります。これが阿弥陀さまの願いの数です。すなわち、四十八の誓願を表しています。葉は私たち、華は念仏、実は来迎に喩えられます。阿弥陀さまの茎から私たちの葉が出て、色とりどりの念仏の華を咲かせます。そして、阿弥陀さまの来迎という実となるのです。
また、二羽のおしどりが見えます。仏さまと衆生の喩えです。「おしどり夫婦」、すなわち仲睦まじい夫婦のように、阿弥陀さまと私たちは、いつでもどこでも一緒にいることを表しています。ですから、形は鳥であっても、本当は仏さまです。
お念仏を縁として、阿弥陀さまと私たちは決して離れることはありません。これこそ阿弥陀さまの願いです。お念仏を称えることは、阿弥陀さまに育まれ生かされることなのです。
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